小さな取り組みから、大きな広がりへ2008/03/06 17時09分22秒

タオル体操の発表場面
 このブログで何度も登場している「タオル体操」ですが、先日私が勤務している特別支援学校の「お別れ会」という全校児童生徒と保護者が参加する大きな集会活動で、発表することができました。

 この「お別れ会」というのは、高等部を卒業する高3の生徒を祝うために、各学部(小学部・中学部・高等部)と保護者そして教員がそれぞれ約20分の出し物をするという、この時期恒例の学習活動です。
 各学部ともこれまでの学習の成果を発表する機会としてとらえ、劇をしたり合奏をしたりと、いろいろな活動が展開されました。

 私が所属する中学部では、運動会のときに取り組んだ表現ダンス、音楽の時間に練習してきたトーンチャイム、そして中学部の先生方が「是非これを見てもらいましょう」と強く推薦してくれた「タオル体操」の3つを発表しました。
 音楽の時間に繰り返し楽しみながらしていたタオル体操だけに、本番でも子どもたちは全員うれしそうに、中には勢い余って飛び跳ねながらタオル体操を披露することができました。

 終わってから、高等部の先生が「あのタオル体操は高等部でもしてみたいですね。ぜひムーブメントを教えてください。」と言っていただきました。

 中学部だけで小さく取り組んでいた体操も、子どもの生き生きとした動きと表情が成果として現れ、それが大きな舞台での発表につながり、そして他の学部にも広がっていくということになりまたし。
 またこれから新たにムーブメントの風が、本校にも吹いてきそうです。

活動の原動力となる期待感2008/03/12 00時35分04秒

学習パイプを使ったムーブメント
 先日の3/8(土)、地域生活支援センター夢ポケットの児童デイサービスにおいて、3月最初(1回目)のムーブメント活動を行いました。
 この日は第2土曜のムーブメント活動日なので、参加者は全員小学生(地域の特別支援学校小学部もしくは、小学校の特別支援学級や通常学級に通う子どもたち10名)で、とても活発に動き回る元気な子どもたちでした。

 今回のプログラムは、
①フリームーブメント
②走行ムーブメント
③形板を使ったムーブメント
④学習パイプを使ったムーブメント
⑤パラシュートムーブメント
です。
 この④の学習パイプのムーブメントでは、初めて扱うムーブメント遊具だったようで、特に「パイプの上を滑ろう」というムーブメントでは、みんな意欲満々で取り組んでいました。
 この活動は、写真上のように木箱に挟まれた間にパイプを並べ、その上に布を敷き、その布の上に子どもが腹ばいで乗り、スタッフが布を引っ張ってパイプの上を滑っていくというものです。ちょうど公園や遊園地にあるローラー滑り台のようなもので、子どもたちはパイプの転がりを布を通して体で感じる楽しみと、引っ張られてスムーズに滑る爽快感を楽しむことができます。中には、「スーパーマンだー!!」と言いながら滑る子どももいて、滑りながらいろいろなポーズをして楽しんでいました。
 しかし、この時のこのムーブメントは一人ずつしかできなかったので、一人が終わると散らばったパイプをまた元に戻し、布をかけてやっと次の人ができるというタイムロスが生じてきます。待つというのが苦手な子どもたちがたくさんいるので、スタッフが直している間の子どもたちは落ち着かなかったり、待てずに別のことで遊んでしまうという状態でした。
 そこで、「パイプを元に戻すのをみんなも手伝って。そうしたら、早く順番が回ってくるよ」と提案すると、それまでイライラしながら待っていた子や別のことをして遊んでいた子どもまでが、我先にと散らばったパイプを集めて次の人のために準備を手伝ってくれました。そのお陰で、セッティングの時間がこれまでの半分に短縮でき、子どもたちにとっても早く順番が回ってきただけでなく、一人2回できるという大きな楽しみにつながりました。

 自分の順番が来るまでじっと待つということも大切ですが、まだまだ待つということが難しいこの時期の子どもにとっては、「これ、楽しいそう!早くやりたい!!」という期待感を上手く利用した働きかけと環境設定が必要であると改めて感じました。そいう活動の原動力となる期待感を、ムーブメント教育の様々な活動で設定していき、繰り返し体験していく積み重ねが、自分の順番まで待てるということにもつながるのでしょうね。

地域の子どもたちとムーブメント2008/03/25 11時58分18秒

地域の子どもたち
 先日の日曜日、松山市内の荏原地区にある公民館でムーブメント活動を行いました。これは、荏原公民館の地域支援活動の一環で、地域の保護者と民生委員の方々が協力して、毎月1回日曜日の午前中に行う公民館活動です。“パンパンパーン”という名称になっています。
 荏原校区の就学前の子どもや荏原地区の小学生、その地区にある児童デイサービスを利用している子どもたちなど、たくさんの子どもが集まって、10:30~11:45の約75分間楽しく活動します。
 前半の約20分は、保護者の方が絵本の読み聞かせやパネルシアター等をして子どもたちと楽しく語らいます。お母さん方もいろいろなパフォーマンスを考えてくれるので、周りの大人たちも真剣に見てしまいます (@^∇^@)。
 これが終わると、みんなで楽しく体を動かすムーブメントの始まりです。この公民館活動の中に愛媛支部として出張ムーブメンを行うようになって、約1年になました。地域の子どもたちも、ムーブメントの楽しさ・おもしろさに慣れきて、月1回のこの活動を楽しみに参加しているようです。

 さて、今回のパンパンパーンの活動は・・・
○パネルシアター(お母さん)
○絵本「ねずみくんのチョッキ」の読み聞かせ(お父さん)
○ムーブメント活動
 ・学習パイプを使ったムーブメント
 ・ビーンズバックを使ったムーブメント
 ・ロープと学習パイプを使ったムーブメント
 ・パラシュートムーブメント
 です。
 
 参加している子どものほとんどが、地域の幼稚園・保育園に通う子どもたちや、さらにその弟、妹も参加しているので、小さな集団になります。が、子どもたちの活動意欲はとても旺盛で、スタッフは一緒に活動していて汗だくになるくらいです。
 こういう時に、公民館の民生委員の方々や子どもの保護者の方が、さりげなくそして積極的に活動に入ってサポートしてくれたり、子どもの活動を応援してくれたりするので、楽しい中にもほのぼのとした暖かい雰囲気になるのが、このパンパンパーンのいいところだと実感しています。
 地域の子どもと保護者、そして子育て生活をサポートする民選委員の方々。そういった地域のまとまったシステムの中に愛媛支部のムーブメント教育を加えていただき、大変いい経験をさせてもらっていることを感じました。
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