子どもの成長と家族の喜び2008/04/01 23時35分32秒

子どもの成長
 3月23日(日)に愛媛支部が主催する今年度(平成19年度)最後の定例学習会を愛媛大学教育学部附属特別支援学校の遊戯室で行いました。
今回の定例学習会は、子どもの1年間の成長を確認することができる活動になりました。内容としては、これまでに経験してきたいろいろな動きを取り入れて、総合的な活動になるサーキットムーブメントが中心となり、去年の9月から継続して取り組んできたタオル体操のダンスバージョンに加えて、お風呂バージョンも行いました。

 今回のサーキットムーブメントでねらったメインの達成課題は「身体意識」です。
 ムーブメント教育においては無くてはならない、絶対にはずせない達成課題であるだけに、あえて初心に帰ってプログラムを立てました。
○穴の開いた新聞紙を破らないように体を調節してくぐる。
○足型に穴の開いた新聞紙に、足を入れて進む。
○二つの穴の開いた新聞紙に二人で頭を入れて進む。
○缶ポックリを操作して進む。
○ビーンズバッグを操作して進む。
○二人で風船を背中に挟んで進む。
どの活動も「身体意識」だけでなく、視知覚連合運動や操作性、社会性などの様々な達成課題が複雑に絡み合っています。子どもたちは、活動環境を自分で捉え、考えて体を動かし、時には友達と一緒に課題に取り組んでいました。初めて経験する缶ポックリでは、自分でできそうな大きさを選んでこけないようにゆっくり進んだり、ビーンズバッグを足の甲に乗せるとき、どうしても落としてしまうので、手で押さえながら進んだりと・・・。具体的な動きのモデルを示した訳でもなく、アドバイスした訳でもなく、子どもたち一人一人が考え、友達の動きを見て出てきた行動でした。

 1年間(12回)の活動を終えて、改めて子どもの成長を実感したのは、この動き(課題)が「できるようになった」というだけではなく、「できないけれどもやろうとした」「リーダーや友達の動きを見ていた」「自分で考えた動きをしていた」ということがたくさんの子どもに見られたことです。子どもの成長とともに、我々スタッフ側も子どもの成長を見る視点が広がり、子どもと一緒に成長することができました。
 活動後の保護者との話し合いの中で、「ムーブメントを含めた生活を通して、協調性が身に付いてきた」「集団の中で周囲を見ながら動きを判断する場面を経験できるのでありがたい」というような温かい感謝の言葉をたくさん頂きました。子どもの成長と家族の喜びを共感することができた、とてもありがたくそして嬉しい瞬間でした。

 さていよいよ、平成20年度がスタートしました。
 1年間の成果と反省を生かし、子どもの更なる成長と保護者の願いを達成できるよう、また1年みんなで協力して頑張っていきたいと思います。

地域の子どもたちとムーブメント2008/03/25 11時58分18秒

地域の子どもたち
 先日の日曜日、松山市内の荏原地区にある公民館でムーブメント活動を行いました。これは、荏原公民館の地域支援活動の一環で、地域の保護者と民生委員の方々が協力して、毎月1回日曜日の午前中に行う公民館活動です。“パンパンパーン”という名称になっています。
 荏原校区の就学前の子どもや荏原地区の小学生、その地区にある児童デイサービスを利用している子どもたちなど、たくさんの子どもが集まって、10:30~11:45の約75分間楽しく活動します。
 前半の約20分は、保護者の方が絵本の読み聞かせやパネルシアター等をして子どもたちと楽しく語らいます。お母さん方もいろいろなパフォーマンスを考えてくれるので、周りの大人たちも真剣に見てしまいます (@^∇^@)。
 これが終わると、みんなで楽しく体を動かすムーブメントの始まりです。この公民館活動の中に愛媛支部として出張ムーブメンを行うようになって、約1年になました。地域の子どもたちも、ムーブメントの楽しさ・おもしろさに慣れきて、月1回のこの活動を楽しみに参加しているようです。

 さて、今回のパンパンパーンの活動は・・・
○パネルシアター(お母さん)
○絵本「ねずみくんのチョッキ」の読み聞かせ(お父さん)
○ムーブメント活動
 ・学習パイプを使ったムーブメント
 ・ビーンズバックを使ったムーブメント
 ・ロープと学習パイプを使ったムーブメント
 ・パラシュートムーブメント
 です。
 
 参加している子どものほとんどが、地域の幼稚園・保育園に通う子どもたちや、さらにその弟、妹も参加しているので、小さな集団になります。が、子どもたちの活動意欲はとても旺盛で、スタッフは一緒に活動していて汗だくになるくらいです。
 こういう時に、公民館の民生委員の方々や子どもの保護者の方が、さりげなくそして積極的に活動に入ってサポートしてくれたり、子どもの活動を応援してくれたりするので、楽しい中にもほのぼのとした暖かい雰囲気になるのが、このパンパンパーンのいいところだと実感しています。
 地域の子どもと保護者、そして子育て生活をサポートする民選委員の方々。そういった地域のまとまったシステムの中に愛媛支部のムーブメント教育を加えていただき、大変いい経験をさせてもらっていることを感じました。

活動の原動力となる期待感2008/03/12 00時35分04秒

学習パイプを使ったムーブメント
 先日の3/8(土)、地域生活支援センター夢ポケットの児童デイサービスにおいて、3月最初(1回目)のムーブメント活動を行いました。
 この日は第2土曜のムーブメント活動日なので、参加者は全員小学生(地域の特別支援学校小学部もしくは、小学校の特別支援学級や通常学級に通う子どもたち10名)で、とても活発に動き回る元気な子どもたちでした。

 今回のプログラムは、
①フリームーブメント
②走行ムーブメント
③形板を使ったムーブメント
④学習パイプを使ったムーブメント
⑤パラシュートムーブメント
です。
 この④の学習パイプのムーブメントでは、初めて扱うムーブメント遊具だったようで、特に「パイプの上を滑ろう」というムーブメントでは、みんな意欲満々で取り組んでいました。
 この活動は、写真上のように木箱に挟まれた間にパイプを並べ、その上に布を敷き、その布の上に子どもが腹ばいで乗り、スタッフが布を引っ張ってパイプの上を滑っていくというものです。ちょうど公園や遊園地にあるローラー滑り台のようなもので、子どもたちはパイプの転がりを布を通して体で感じる楽しみと、引っ張られてスムーズに滑る爽快感を楽しむことができます。中には、「スーパーマンだー!!」と言いながら滑る子どももいて、滑りながらいろいろなポーズをして楽しんでいました。
 しかし、この時のこのムーブメントは一人ずつしかできなかったので、一人が終わると散らばったパイプをまた元に戻し、布をかけてやっと次の人ができるというタイムロスが生じてきます。待つというのが苦手な子どもたちがたくさんいるので、スタッフが直している間の子どもたちは落ち着かなかったり、待てずに別のことで遊んでしまうという状態でした。
 そこで、「パイプを元に戻すのをみんなも手伝って。そうしたら、早く順番が回ってくるよ」と提案すると、それまでイライラしながら待っていた子や別のことをして遊んでいた子どもまでが、我先にと散らばったパイプを集めて次の人のために準備を手伝ってくれました。そのお陰で、セッティングの時間がこれまでの半分に短縮でき、子どもたちにとっても早く順番が回ってきただけでなく、一人2回できるという大きな楽しみにつながりました。

 自分の順番が来るまでじっと待つということも大切ですが、まだまだ待つということが難しいこの時期の子どもにとっては、「これ、楽しいそう!早くやりたい!!」という期待感を上手く利用した働きかけと環境設定が必要であると改めて感じました。そいう活動の原動力となる期待感を、ムーブメント教育の様々な活動で設定していき、繰り返し体験していく積み重ねが、自分の順番まで待てるということにもつながるのでしょうね。

小さな取り組みから、大きな広がりへ2008/03/06 17時09分22秒

タオル体操の発表場面
 このブログで何度も登場している「タオル体操」ですが、先日私が勤務している特別支援学校の「お別れ会」という全校児童生徒と保護者が参加する大きな集会活動で、発表することができました。

 この「お別れ会」というのは、高等部を卒業する高3の生徒を祝うために、各学部(小学部・中学部・高等部)と保護者そして教員がそれぞれ約20分の出し物をするという、この時期恒例の学習活動です。
 各学部ともこれまでの学習の成果を発表する機会としてとらえ、劇をしたり合奏をしたりと、いろいろな活動が展開されました。

 私が所属する中学部では、運動会のときに取り組んだ表現ダンス、音楽の時間に練習してきたトーンチャイム、そして中学部の先生方が「是非これを見てもらいましょう」と強く推薦してくれた「タオル体操」の3つを発表しました。
 音楽の時間に繰り返し楽しみながらしていたタオル体操だけに、本番でも子どもたちは全員うれしそうに、中には勢い余って飛び跳ねながらタオル体操を披露することができました。

 終わってから、高等部の先生が「あのタオル体操は高等部でもしてみたいですね。ぜひムーブメントを教えてください。」と言っていただきました。

 中学部だけで小さく取り組んでいた体操も、子どもの生き生きとした動きと表情が成果として現れ、それが大きな舞台での発表につながり、そして他の学部にも広がっていくということになりまたし。
 またこれから新たにムーブメントの風が、本校にも吹いてきそうです。

子どもの達成感2008/02/28 23時44分18秒

鬼の的当てムーブメント

 先日の2月24日(日)に、愛媛支部が主催する2月の定例学習会を、愛媛大学教育学部附属特別支援学校の遊戯室で行いました。
 さて、2月といえば「節分」です。本当の節分の時期はとっくに終わってしまいましたが、今回は節分をテーマにしたムーブメントを行いました。
 節分といえば、「豆まき」と「鬼」です。そこで、スタッフが鬼に扮装して最初から活動に参加し、鬼と子どもたちの力比べや、豆まきをモチーフにしたビーンズバッグの的当てをムーブメントに取り入れました。
 この節分バージョンのムーブメントで大切にしたねらいは、『達成感』です。
 鬼との力比べでは、普段のムーブメントで活用しているホースを使って、子どもたち VS 鬼の綱引きをしました。子どもたちは、鬼との勝負に負けじとみんなで力を合わせて引っ張ります。さすがの大人でも団結した子どもの力にはかないませんでした。鬼というキャラクターが登場したことで、「鬼に負けないぞ!」という子どもたちに共通した活動意欲が起こり、それが仲間意識につながって大きな力となり、綱引きの勝利に結びついたのです。ここで「やったー、みんなで力を合わせて鬼に勝ったー!」という一つの達成感が味わえました。
 次に、ビーンズバッグの的当てです。綱引きでは集団の力で獲得する達成感ですが、的当てでは個人の力(自分の力)で獲得する達成感が味わえるように、一人ずつ鬼の的にビーンズバッグを投げ、当たったら的が倒れるという設定を考えました。
 子どもによって発達段階が違うので、ビーンズバッグを投げる速さや力が違ってきます。そこで、力の強い子どもが投げる時は、的を支えているゴムを少し強く固定して簡単に倒れないようにし、力の弱い子どもの場合にはゴムの固定を最小限に緩め、軽くちょっと当たっただけでも倒れるように、その都度子どもに分からないように細工をしました。その結果、力の強い子どもは、何球投げてもなかなか倒れず、やっと倒れてガッツポーズ!。小さな子どもや力の弱い子どもでも、少し距離を近くにして何とか当たっただけでも倒れて、リーダーにタッチ!。どちらの場合も、「自分の力で投げた球で、鬼の的が倒れた!」というもう一つの達成感が味わえました。

 この「達成感」は、子ども一人だけで感じられるものではなく、周囲の大人や仲間の共感と承認があって初めて「ヤッター!」と実感していくのだと思います。ムーブメント教育には、子どもが自分で何かにチャレンジできる環境とチャンスを設定することができます。そして、何かを成し遂げた時、一緒に喜び、褒めてあげることで「達成感」をより多く感じることができ、自信や意欲が育つことにもつながります
 子どもの「ヤッター、僕もできるんだ!」という達成感が味わえるようなムーブメント活動を、これからもどんどん設定していきたいと思います。

 詳しい活動の様子は、愛媛支部のホームページをご覧ください。

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